サボテンの気持ち

とある当事者のメモ帳。たまに日常。

サボテンとの思い出(日常編)

今回は日常編です。ブログの名前の由来になった私のサボテンについて書きたいと思います。

 

私は以前、花が好きだと書きました。なぜ花が好きなのか、いつ好きになったのかは覚えていません。物心ついた頃から母とミニトマトを育てて成長を観察したり、気づいたら私の身のまわりにある存在でした。何となく好きで初めて自分一人で育てたのは、小学生の頃に退院祝いでご近所さんから頂いたサボテンでした。綺麗なピンクの花が咲くたくましいサボテン。そのサボテンは成人するくらいまで大事に育てていたのですが、ある時手違いで根っこから抜かれてしまい枯れてしましました。

 

小学生の頃から成人するまでずっとそばにいてくれたサボテン。何故たくましいと表現したのかと言いますと、マメではない私の少し抜けてる育て方でも元気に毎年花を咲かせてくれていたからです。

 

中学時代も高校時代もずっとそばにいてくれました。思春期の難しい年頃だった私の心の支えで、「ちくりん」と言う名前をつけて、大事にしていました。水をあげる時などに「今日はこんな事があったんだ」とか「元気?」とそのサボテンに話しかけると何故か落ち着いたものです。私が水やりを忘れてもずっと元気で、思い出した時に「ごめんね」と謝るのですが、きっと心が広いサボテンだったのでしょうね。毎年新しい年度に変わって少し経った5月くらいに花を咲かせてくれていて、家庭訪問の時にこっそりと玄関先でその頃の担任の先生を玄関でお出迎えしてくれていました。

 

高校を卒業して就職した後も密かに私の背中を押してくれる存在でした。毎年決まって4月中旬頃くらいから蕾が出来て5月に花を咲かせて、夏からはずっとトゲトゲ。冬を越して春が来るとまた蕾が大きくなって花が咲く。ただその繰り返しでしたが、親元を離れて初めて働き出して右も左もわからなかった私をずっと実家で待ってくれていて私の「ただいま」を家族より先に聞いていました。その頃はもう大きくなり過ぎていて庭に地植えしていたので、私のところには連れて行けなかったのです。それから仕事が忙しくてあまり家に帰れていなかったら、いつのまにか手違いで引っこ抜かれていて枯れてしまいました。実家に帰ったらサボテンが無かったのでかなりショックでした。ですがずっと一緒にいてくれたことは忘れません。

 

いつか私が今より色々と落ち着いたら、ちくりんと似ている花を咲かせるサボテンを育てたいです。

心の広いサボテンと出会えますようにと、願わなくては。